2010年2月21日(日)、第5回“日本生殖再生医学会”学術集会がシェーンバッハ・サボーに於きまして開催されました。学会として3回目の学術集会を迎え、会の理念・独創性をご理解を頂いております研究者の方も年々増えて参りました。第5回は、京野アートクリニック理事長、京野廣一先生に学術集会会長の労を執って頂きました。京野先生は、いま、正に日本の生殖医療を現在リードしておられ、その先生のご尽力を賜り、大勢の方に参加して頂き大盛会となりました。例年同様に、外は寒さの厳しい日でしたが、演者の先生方の大変興味深いご講演に、時間を忘れ熱い討議がなされる場面もありました。今回も約150人余の方々にご参加頂き、年々この分野に対する興味と関心の高まりを感じました。こころから御礼申し上げます。
今回は、生殖細胞に唯一認められるユニークな細胞分裂過程“減数分裂”をテーマとし、シンポジウムを構成いたしました。特別講演では、細胞分裂を理解する上で重要な細胞周期について、岸本健雄先生から基礎的なお話しから、先生の集積されたデータについて、種を超えてご講演賜りました。そして、招請講演では、吉田松生先生からシステマィックに起こる精子形成過程を、大変貴重で魅力的な画像データとともに非常にわかり易く解説して頂き、改めて生体の神秘を感ずることができました。
シンポジウムでは、減数分裂の制御機構について、内藤邦彦先生、島田昌之先生、星野由美先生、竹内巧先生からそれぞれご専門の研究成果についてご講演頂きました。減数分裂という複雑かつ劇的な現象について、異なる研究視点からデータをお示し頂き、大変興味深いお話を頂戴しました。山海直先生、野瀬俊明先生からはカレント・トピックスとして、世界をリードしているお二人の最新の研究状況を伺い、興奮を覚えました。
次期学術集会(第6回)は、自治医科大学教授柴原浩章先生を会長として2011年3月13日(日)に、同会場にて開催を予定し、次回のテーマ・内容について検討を始めております。多くの研究者、特に若手研究者の発表・情報交換の機会となるよう、プログラムの構成も考えております。皆様には、より一層のご協力をお願い申し上げます。末筆ながら、今回も多大なご協力を賜りました、各医療機関、生殖医療関連会社、事務局の皆様に深謝いたします。どうぞ皆様、来年も学術集会に大勢の方々にご参集頂くことができますよう、宜しくお願いいたします。
2010年4月
日本生殖再生医学会 幹事
東邦大学 竹下 直樹
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